GDPについて調べてみたら理解がすすんだ(2)

先日に引き続き世界経済成長率について調べてみました。

nisa-no-blog.hatenablog.com

今回調べてみたことは、

  • 世界各国の世界経済成長率の推移とその年におけるその国での使用な出来事は何か
  • 日本以外の国々がどのようなGDPなのか
  • そのGDPはどういう出来事や要因で変動しているか という点を調べてみました

アメリカのGDPについて

経済大国だしアメリカのGDPってどうなっているのかなーと思い大きく影響を与える要素はなんだろうって調べたら主要な要因は下記のようでした。

  1. 技術革新と産業の進化:技術革新は、新しい産業やビジネスモデルを生み出し、生産性を高め、経済成長を加速させます。例えば、インターネット、デジタル通信、バイオテクノロジー、クリーンエネルギーなどがこれにあたります。
  2. 人口動態:労働力の成長や質、移民の流入などが経済の成長に影響を与えます。特に、労働力が増えることは消費の増加を意味し、経済全体を支える要素となります。
  3. 金融政策と財政政策:連邦準備制度(フェデラル・リザーブ)による金利の調整や政府の支出政策は、投資の奨励や景気の抑制を通じて経済に直接的な影響を与えます。例えば、大規模な公共投資や減税が経済成長を刺激することがあります。
  4. 国際貿易とグローバル市場:輸出入の増減やグローバル市場との連動性も重要です。アメリカ経済は世界経済と深く結びついており、他国との貿易関係や経済状況がアメリカの成長に影響します。
  5. 政治的・経済的安定性:政治的な安定や政策の予測可能性も経済成長に寄与します。企業や個人が投資の判断をする際には、安定した政治環境が重要な要素となります。

そういうことらしいです。技術革新が大きい要素なんだなと思いつつ、インターネット革命以前の成長率はいかがなもんだったかなと思ったら

  1. 産業革命の遺産(19世紀末〜20世紀初頭): 産業革命後の技術革新が引き続き経済成長を牽引しました。電化、自動車の普及、電話などのコミュニケーション技術が生産性を大幅に向上させ、経済成長を促進しました。
  2. 第二次世界大戦後の復興(1945年〜1960年代):多くの国で戦後復興が進み、特にヨーロッパと日本の経済は急速に再建されました。この時期には、マーシャルプランなどの大規模な経済援助が経済成長を加速させました。
  3. 冷戦時代の軍事・宇宙競争(1950年代〜1980年代): アメリカとソビエト連邦の間の軍事的・技術的競争は、宇宙開発や先端技術への投資を促進しました。これが間接的に経済成長に寄与し、多くの新技術が民間セクターにも波及しました。
  4. グローバル化と貿易の自由化(1970年代〜1990年代): 世界的な貿易の自由化、多国籍企業の台頭、生産の国際化が進み、世界経済の相互依存性が高まりました。これにより、多くの新興国が世界市場に参入し、経済成長を経験しました。

戦争は大きな出来事として、インフラがごっそり変わる、取引相手が爆発的に増えるグローバル化、というような大きな要因になるのかなと。

世界全体・日本・アメリカ・その他の国の成長率

次は具体的な出来事と成長率がどのように関係しているのかみてみました。

世界全体:

  • 1950年代 - 1970年代: ポストウォーの復興と高度経済成長期。年平均約4.5-5.5%。
  • 1980年代: 金融自由化、グローバル化の進展。年平均約3.0-3.5%。
  • 1990年代: 冷戦後の市場経済への移行、技術革新。年平均約3.0-3.7%。
  • 2000年代: インターネットバブル崩壊後の回復、新興国の台頭。年平均約3.8-4.2%。

日本:

  • 1950年代 - 1970年代: 高度経済成長期。年平均約9.0-10.0%(1960年代)。
  • 1980年代: バブル経済。1980年代後半は年平均約4.0-5.0%。
  • 1990年代: バブル崩壊後の失われた10年。年平均約1.0%未満。
  • 2000年代: 定常的な低成長。年平均約0.5-1.5%。

アメリカ:

  • 1950年代 - 1970年代: ポストウォーの経済拡大。年平均約3.0-4.5%。
  • 1980年代: レーガノミクス、消費主導の成長。年平均約3.5-4.0%。
  • 1990年代: テクノロジー革新、インターネットの普及。年平均約3.0-4.0%。
  • 2000年代: ドットコムバブル崩壊とその回復。年平均約2.0-3.0%。

ドイツ

ドイツはヨーロッパ最大の経済国であり、その経済成長率は一般的に安定していますが、高齢化と人口減少の影響を受け始めています。ドイツ統一後の1990年代初頭には、統一に伴う経済の再編で一時的に成長率が上がりましたが、その後は比較的穏やかな成長が続いています。

  • 2000年代: 年平均約1.0%から1.5%
  • 2010年代: 年平均約1.4%から1.7%
  • 2020年代: COVID-19パンデミックの影響で2020年には約-4.9%の縮小を記録し、その後の回復が進行中

シンガポール

シンガポールは小さな市場規模ながら、積極的な国際貿易と投資、高度な教育制度、効率的な政府政策で知られ、経済成長率は比較的高い水準を保っています。

  • 2000年代: 2000年代初頭にITバブルの崩壊の影響を受けましたが、その後は年平均約5%から6%の成長を達成
  • 2010年代: 成長率はやや低下し、年平均約2%から3%
  • 2020年代: COVID-19の影響で2020年には約-5.4%となりましたが、その後の回復が進行中

まとめ

調べてみた結果、おおむね世界中の成長率は高くても5%前後に収まっていて、低いと1.0%未満。 コロナの時は、マイナス成長率で-5.0%前後の成長率になったが、その後回復。 世界全体の成長率は3-4%前後。日本は2000円台以降は低成長で0.5%-1.5%程度。

成長率の変動に影響する大きい要因は、直近でいうとコロナですし、過去は戦争やインフラがごそっと変わるような出来事が、大きな影響があるのかなーと感じました。 世の中がいろいろ便利になったり画期的なサービスが生まれて、自分自身のライフスタイルは大きくかわっていると思います。特に何にお金を使うかというのは大きく変わったのかなーと思っています。昔はスマホもなかったし、ネットフリックスもなかったし、サブスクのアプリもなかったし。 しかし、昔に比べて便利になったし、お金を使うところが変わるということはGDPにはさして影響がなく、影響がかわるのは、インフラが変わる、プレイヤーが増える、戦争がある(経済が混乱して壊滅して復興するから?)、ということなんだなということでした。ただ、調査したデータのサンプル数も少ないのであくまで傾向という感じかもしれません。